
コーヒーの温度は、抽出時も飲用時も、味に大きな影響を与えるとても重要な要素です。
【 抽出温度 】と【 飲む温度 】の2つの観点から、温度と味の関係を考えてみましょう。
■ 抽出温度と味の関係
基本の抽出温度:85〜93℃
一般的にはこの範囲が「美味しく抽出できる温度帯」とされています。
抽出温度 | 味への影響 | 向いている焙煎度 |
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高め(92〜96℃) | 苦味・コクが出やすい/酸味は抑えめ | 中深煎り〜深煎り |
低め(85〜91℃) | 酸味・香りが引き立つ/雑味は出にくい | 浅煎り〜中煎り |
★ ポイント
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高温すぎると:過抽出になりやすく、渋みや苦味が強くなる
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低温すぎると:成分が十分に出ず、薄くて物足りない味になりやすい
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豆の焙煎度・鮮度・粒度によって「ベスト温度」は変わる
■ 飲用温度と味の変化
コーヒーは冷めるにつれて味の感じ方が変わっていきます。
温度帯 | 味の印象 |
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熱い(70℃以上) | 味がぼやけがち/苦味や渋みが感じにくい |
適温(60〜65℃) | 香りと味のバランスがよく感じられる |
ぬるめ(45〜55℃) | 酸味・甘みが際立ってくる/香りが強調される |
冷めた状態(30℃前後) | 酸味・雑味が強調されやすい/豆の質が露呈しやすい |
★ ポイント
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良質な豆・丁寧な抽出ほど、冷めても美味しく感じられる
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テイスティングは少し冷ましてから行うのが一般的(味の輪郭が見えやすい)
まとめ
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抽出温度が高い → 苦味・コクが出やすい
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抽出温度が低い → 酸味・香りが引き立つ
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飲む温度が下がると → 味の細部がより感じやすくなる
温度を「味のチューニングツール」として使いこなすと、同じ豆でも表情豊かな一杯になります。
AmudCoffeeでは浅煎りの「エチオピア」と深煎りの「インドネシア」ともにラインナップしておりますので
「エチオピア」を85℃で抽出したもの
「エチオピア」を93℃で抽出したもの
「インドネシア」を85℃で抽出したもの
「インドネシア」を93℃で抽出したもの
こちらの4杯を飲み比べてみると抽出温度がもたらす味の変化をダイレクトに感じられると思います。
また、常温に冷めた後に再びこれら4杯を飲み比べてみると、
どんな味が出ていてどんな味が出ていなかったのかが素直にキャッチできると思います。
是非試してみてください!
コーヒー沼へようこそ!